※ちょっと捏造な香くんがいます。
そしてヒロインと香くんはにーにの家に居候している設定。
「ねえ香くん!アーサーさんのところに行くって本当なの!?」
「・・・・・・本当です」
答える香くんは少し元気がない。
知らない人のところに貰われてゆくのだ仕方ないだろう。
「いつ行くの?」
「明日、だそうです」
早い、早すぎる。
まさか明日だとは思ってもいなかった。
「準備があるので行きますね」
そういって香くんは自分の部屋に駆けて行った。
―――翌日
香くんの見送りに私は来ていた。
アーサーさんと耀兄さんが少し会話している間に私は香くんと話していた。
「こんなものしかあげられないけど・・・気をつけてね」
そういって私は昔に買ったパンダのマスコットを渡す。
そんな小さなものでもとても喜んでくれたみたいでよかった。
「ありがとうございます、お守りとして大切にしますね」
「香!早くしないと船が出るぞ!」
いつのまにか船に乗っていたアーサーさんが船からそう叫ぶ。
香くんは名残惜しそうに私をみて言う。
「さん、一つだけ約束してくれませんか?」
「なに?」
「 」
耳元でそうささやいて香くんは英国へ向かった。
ねえ香くん、それは反則でしょう?
その言葉を忘れないで私は幾年も約束の日を待った。
その日は渡英して153年も経った頃にやってきた。
「!聞いて驚くある!」
「どうしたの?耀兄さん」
「香が・・・香が帰ってくるある!」
ばさり、と読んでいた本を落とす。
私は反射的に耀兄さんに抱きついた。
「わー!やった!ねえいつ?いつ帰ってくるんです?」
「明日ある」
「え?・・・明日?」
「を驚かせようと思って今日まで内緒にしてたある!」
耀兄さんのサプライズは見事成功でした。
その日の夜、少しの緊張と楽しみさでなかなか寝付けませんでした。
そして今日は約束の日。
彼は覚えてくれているのだろうか。
「、そんな顔するなある」
「えっ・・・?」
「そんな心配そうな顔じゃなくて笑顔で出向かえてやるあるよ!」
そういって耀兄さんは私の頭を撫でる。
私は少し引きつった笑顔を作ったらよし、と兄さんは頷いた。
「ほら、来たあるよ」
海の上に船が見えてきた。
その船はこっちに近づいてくる。
近づくほどに私の心臓がドクドクと鳴ってうるさい。
あぁもう落ち着け、私の心臓!
船が着いて人が降りてくる。
その中に彼がいないか目で必死に探す。
彼は?彼はどこ?
・・・人の波の中にアーサーさんと少し大人びた彼を見つけ出した。
「香くん!」
気づいたら彼の名前を呼んでいた。
彼も私に気づいたらしくこっちを見る。
少し遅れてアーサーさんも気づいた。
2人は急かされるように此方に向かって歩いてくる。
「おかえりなさい!香くん!」
「ただいま・・・さん」
彼に思いっきり抱きついた私。
急に抱きつかれたからか少し驚いた顔をしていたけど抱きしめ返してくれた。
「香くん、だいぶ背伸びた?」
「向こうでだいぶ成長しましたからね」
「声も低くなった」
「そりゃ男ですし低くなりますよ」
昔とは違う香くん。
だけどそんなこと気にしない、気になることは唯一つ。
「ねえ、昔した約束覚えてる?」
「忘れるわけがないですよ!」
あぁよかった!心のそこからそう思った。
「さん、改めて言わせていただきます」
「・・・うん」
「俺と結婚してください」
零れそうな涙をこらえて私の最上級の笑顔で答える。
「喜んで!」
忘れられぬ約束
(ずっと待たせてしまってすみません)(別にいいの、今すごく幸せだから!)
その頃の保護者たちは・・・
「それにしてもあいつら見てるほうが恥ずかしくなるくらい甘いあるな」
「・・・同意だ」
「とりあえず二人の邪魔になるからお前は帰るあへん」
「・・・・・・お前絶対俺に早く帰って欲しいだけだろうが」
そんな会話をしていたり。
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久々に書いた夢が香くんっていう私にも驚きな人選。
なんだかんだで大好きです、香くん。